古来より日本では身の周りにある木々、そこから生まれる木材に囲まれた生活をしてきました。
自然を受け入れ、そして巧く活用するという思考が日本独特の文化を育んできました。
しかし現在、森林には十分な手入れが行き届いておらず、国内林業そして木工業はもはやサステイナブル(持続可能)からほど遠い状態が続いています。
代表的な国産材である杉はクリプトメリアヤポニカ(隠された日本の財産)という学名を持つ日本の固有種です。暖かく優しい肌触りを持つ杉は、正倉院の宝物を1300年守ってきた調温・調湿作用やオゾン・ホルムアルデヒド等の吸着作用も近年注目を浴びています。他にも癒しの芳香を持つ桧、魅惑的なコントラストの杢目を持つ松など、国産の木材はまだ家具や日用品としての可能性が十分に模索されていないのではないかと感じています。
日本人が長く付き合ってきた愛すべき様々なクセのある木材を、従来の国産材家具の和のイメージではなく今日暮らす人々にとって楽しい愛着が生まれる、木の良さを新鮮に感じられる生活道具として世に届けたいとの思いから、2015年にKIKOEは生まれました。
オーダーメイド家具・家具リフォームを得意とする株式会社溝川の職人が京都府京丹後市の工房でスタンダード寸法または据付け型を含む自由な寸法でお仕立てするだけでなく、ご希望により思い思いの記憶が染み込んだ古家具の一部を組み入れることができるのもKIKOEの特徴です。